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ブルスタ BRUSTA 西麻布4丁目のイタリアン ブルネッロが自慢です

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BRUSTA通信 vol.379 お久しぶりです。ブルスタです。


みなさん、こんにちは。
閉店してから今日までのんびりと過ごしております。
が、来月にはまたワイン頒布会のお知らせが出来るように準備を進めております。
また、白トリュフも季節ですね。
料理教室もいまだお問い合わせをいただくこともあります。
本当にありがとうございます。
日にちを決めて改めてご案内できればと思います。
日程でご希望があればぜひお知らせください。

それと、レシピ本ですが、最近やっとレシピをまとめて写真の整理に入りました。
お店を閉めてすぐやりたかったのですが、、、もう少しお時間をいただければと思います。

今日はブルスタを終えてからの雑感を・・・何となく書き留めてみました。
長い文章なので、どうぞお時間があるときにでも読んでいただけれたら幸いです。


BRUSTAを終えて・・・
Bru.staをオープンさせたのは2006年3月の終わりでした。
いわゆる「移転前」の店です。
この当時、料理人がいたので僕は一切の調理をやらず、ワインと料理のサーブだけでした。
諸事情により2009年4月に閉店した時は、正直かなりパニックになっていた部分もありました。
でもそこから「自分の店」について向き合って考えることとなりその年の12月14日にBRUSTAが誕生しました。
このBru.staとBRUSTA。意味はどちらも同じブルネッロが好きな人と言う意味のBrunellistaという言葉を縮めたものです。
表記を変えた理由は2008年2月に受賞したLeccio d’oroという賞に由来します。
この賞こそが、今のブルスタの根底になっているもので、ブルスタの全てかもしれません。
ただ、本音を言うとワインは僕にとってあくまでも「片手間」なものでした。
僕はソムリエになりたくてこの世界に飛び込んだわけじゃない―これが自分のコンプレックスとも言える気持ちでした。

僕の父は料理人です。
幼少のころから、父が休みの時は必ず、彼の料理を毎食、食べていました。
朝、昼、おやつ、夜と。よく料理人は家庭では作らないと聞きますが、僕にとっては理解できません。
一番大切なものが家庭・家族だとおそわってきたからです。
一番大切な人に自分の料理を食べてもらわなくて何が料理人だと―父の料理はそんな料理でした。
小学生の頃から「将来の夢はコックさん」それしか思い浮かばなかったのも事実です。ずっと父親の背中を追いかけてきました。
ところが初めて勤めたイタリアン「エノテカ・ピンキオーリ」でも次の「アックア・パッツァ」でも包丁を握るという仕事には就かせてもらえませんでした。
腐ってしまっても仕方ない、今与えられた仕事をきちんとやりきろう。
そう思って毎日過ごしていましたが、読んでいた書物のほとんどが料理関係の本でした。
その後の店でもサービスを担当し続け、ブルネッロに出会い、イタリアに興味を持ち、ワインに興味を持ち、ワインを勉強してみようと当時の東急日本橋店に就職しました。
これがひとつの転機だったかもしれません。
ここで世界中のワインを勉強する機会に恵まれ、現在のワインの基礎となる部分を作ることが出来ました。
インターネットショッピングサイトにも就職し、文字でワインの魅力を伝える楽しさと難しさを経験もしました。

そしてブルスタのオープン。
Bru.staを開店するにあたって、自分の夢だった「コックさん」を自分でやることがベストでないと感じ、料理人をパートナーに選びました。
この時はまだ自分でやる勇気がありませんでした。ただ、3年もその店をやっているとどうしても自分でも作りたいという気持ちが強くなってはいました。
イレギュラーなタイミングでしたが、3年が過ぎて閉店。結果的には機が熟していたのかもしれません。
2009年12月BRUSTA開店。Leccio d’oroの盾に書かれた名前が「BRUSTA」だったのでそのまま変更して今のロゴになりました。

オープン当初、半年くらいまでは毎日泣きながら、もちろんそうでない日もありましたが、本当に営業終了後一人泣いて店を後にしたことが何度もありました。
何もできない・・・。
このままじゃ店は潰れる。そんなプレッシャーとの戦い。
同じメニューを10回作ると10回とも違う味。どれも塩がきつくて食べられない・・・それでも逃げるわけにはいかず、
どうしたらここから抜け出せるかを毎日考えて過ごしていました。
開店以来全てのメニューは保管してありますが、振り返ると本当に当時の様子がわかります。
その当時からお越しいただいていたお客様には、本当にお詫びと感謝の気持ちでいっぱいです。
よくあんなひどい料理をたべさせていたなと思うくらい、
本当にひどかった(笑)だからワインも美味しくなったと思います。
僕のワインは、よそでは感じられない透明感があると思います。
これは技術の前に、自分のメンタルによるものが大きいです。
自分の心が穏やかだとワインが一層透明になっていくんです。
もちろん注ぐにも技術はありますが、それよりもやはり気持ちが一番大切です。 

お店には開店当初ワインリストがありました。
でも結局誰も見ない。みんなは僕を信じてくれて、僕はそれに応えるだけ。
次に何が飲みたいか、今日の天気は、今日はどんな気分なのか、体調はどうかなどを考えるという、
当たり前の仕事をやるだけでした。お客様の観察は当たり前の仕事です。その上で、お店が希望することをすすめる。
まずお店の都合、ではない。常に店は2番目でないといけない。
店の都合で仕事をしてはダメなのです。
店の都合でやる仕事は、つまり余裕がないということ、少なくともブルスタではそう解釈していました。
だから余裕がないときは、みんな同じメニューになったり、同じワインを注がれたりと、みなさんの記憶にもはっきりと残っているかと思います。
お店での仕事は、いかにリラックスしてもらうか。
その為の仕事をいかにスマートにやるかだけでした。
リラックスしてもらうためには、何が出来るか。時間を忘れて過ごしてもらうにはどうしたらいいか。
平均滞在時間が4時間を超える店で、店が何を提供できるか。
それだけを考えていました。同じメニューは出したくない、同じワインも注ぎたくないというのが本音でした。
目指すものは完璧。
自分にとっての完璧というものを探していました。
毎日が初日で毎日が最終日。
反省はしても後悔はしない。そういう気持ちで臨んでいました。
同じことを聞かれるのが嫌な自分は、お客さんにも同じことを言わせたくない。
だからほとんどのお客さんはテーブルについて初めのドリンクをオーダーしたことはないと思います。
させたくなかった。
それを言われたらまだ自分を信用してくれていないんだなと思って仕事していました。
みんなの好みをどこまで覚えていられるかというのも、僕の中の「当たり前」に含まれていました。
それでも1週間続けて誰も来なかった時などは、本当に心が折れそうになりました。
誰の興味も持たれなくなったんじゃないか、そんな恐怖が毎日襲ってきました。
ブルスタには一見のお客様はいませんでした。
正確に言うと完全な一見のお客さんはお一人だけいらっしゃいました。
いつも来てくださるみなさんが、新しくご紹介してくださる方々だけでお店を運営しておりました。

稀ですが、お店に電話をしないでお見えになる方がいらっしゃいました。
ほとんどの方はお断りをさせてもらったかと思います。
それについてはお詫び申し上げます。
ただ、扉を閉めると外は全くわかりません。何度こわい目にあったか。
だからいきなり扉を開けた時は機嫌が悪い(笑)僕は臆病なんです。ごめんなさい。

でもお店側からの本音は、レストランとは、電話をしてから行くのがマナーだと思っております。
お店は、その方からお電話をいただいた瞬間からお迎えするための心の準備を始めます。
事前にわかっていれば、その方の為のメニューが思い浮かんだり、ワインを用意出来たりするからです。
同じ時間を過ごしていただくのなら、来る楽しみと同じように迎える楽しみもあるわけです。

1人で始めて2年が経った頃、次のステップを考え始めていました。
もう頭の中ではあの店では狭かったのです。ただ、それは漠然としていました。
それでも危機感としてとらえていたので、どう対処するかを考えていました。
そして2012年9月に漏水事故にあい、結果責任を取る形になってしまいました。
今年に入ってからはいつ店を閉めるかということを毎日考えていました。
事故が原因ではなく、もう頭の中が空っぽだったのです。
アイデアが出てこない。僕にとっては死活問題。

そして6月に閉店を決意しました。
実はそこからがきつかった(笑)毎日が最終日と思って仕事をしていたわけですから、
毎日もう今日が最後でいいよ~なんて思って帰っていました。

お店を閉店してから今日まで、実は何もしていません。
本当にのんびりと、飲んで食べて寝てというぐうたらな生活をしています。
が、妙に充実しているのも事実です。
ただ、このまま仕事をしないで年を越せるわけではないので、そろそろ社会復帰しようかと思っていますが、
新しいお店を出すという気持ちには、まだなっていません。
今はどこかで手伝いのような形でもいいので仕事が出来ればと思っている程度です。
もし待ってくださっている方がいらっしゃったらごめんなさい。
お店をやるかどうかは、まだ決断つかない感じです。

僕の夢のひとつに、海外で仕事をするというのがあります。
子供みたいな夢ですが、自分のこのブルスタを海外でやってみたい。
日本の日本人の凄さを世界に見せてやりたいなんて、
大胆なことを本気で思っていますが、どこにもツテもコネもないので、これは本当に夢で終わるかもしれません(笑)
ただ、東京でしか仕事をしたことがないので、一度世界をみたいなとは思います。
ワインという言葉で世界を垣間見ることは出来ました。
でもまだその世界に踏み込んだわけではない。
自分の可能性は自分で決めたくないと思っています。
チャンスがあるならそれに挑戦すべきだとも。
100ある不安は、100ある楽しみと言えるような気持になれればすぐにでも挑戦するのですが・・・。
いずれにせよ、もうしばらくは自分の先を見極める時間が必要なようです。


とりとめのない毎日を過ごしていますが、とても楽しく過ごしています。
こんな風に過ごしているのは初めてです。
過去に感謝しながら、未来に向けて準備をしっかりとやりたいと思います。
長文、乱筆でしつれいいたしました。
最後までお付き合いくださり、ありがとうございます。

まだまだ未熟ですが、これからもどうぞよろしくお願いします。


西山 綱重
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by brusta_info | 2013-10-30 14:35 | その後・・・